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岡部 慎一郎さん インタビュー(2)

行動したことで、見えてきた世界

Q株式会社きらめきを設立した経緯を教えてください。

学童保育ざりがにクラブ

学童保育ざりがにクラブ

自主勉強会や福祉の現場訪問を重ねていく中で、「自分でもできるんじゃないか」と思うようになったことで、大学2年の春には同級生とNPO法人を作り、学童保育・児童デイサービス事業に携わるようになりました。
その後、東海市を中心に活動をする「NPO法人学童保育ざりがにクラブ」へ関わるようになったことで、私の生まれ育った東海市で暮らす子どもや障害のある方に対して、何かサポートできないか。と想うようになり、(仲間とともに立ち上げたNPO法人を退職して)今度は自分自身が代表となって新たな事業を立ち上げることを決意したのです。自分のやりたかったことにようやく出会えたと感じました。
当初は東海市での事業開始を考えていましたが、ありがたいことに半田市にも私を必要としてくれる人たちがいました。そのため、本社は東海市に置き、事業の第一歩目は半田市で児童デイサービスを立ち上げることから始めました。これまでの経験を通して、親でも、学校の先生でもない私たちが第3者の視点から子どもたちの成長をサポートさせてもらうことで、私たち自身ももたくさんの学びをいただいてきました。これからはさらに必要とされるサービスを提供していくことを目指し、相談支援や就労支援の場も作っていきたいと考えています。

Q岡部さんにとっての「TEAM、福祉力。」とは何ですか。

半田オフィスの事務スペースにて

半田オフィスの事務スペースにて

スタッフのみなさん

スタッフのみなさん

私は法人を立ち上げるとき、あえて株式会社という法人格を選びました。それは、雇用する人に対して経営者としての責任をきちんと果たしたいと思ったからです。営利企業と見なされるデメリットもありますが、私はいずれ株式会社とNPO法人の両輪を持って、法人の特性を生かしながら事業の運営をしていきたいと考えています。
また、働いてくれているスタッフたちについては、福祉経験者は私以外一人もいません。青年海外協力隊出身の方や、元研究員、物流関係の仕事をしていた方、ショッピングセンターのカート集めをしている方など、とても多様です。
私も在学時代は素人のまま児童デイサービスの運営に関わっていました。もちろん利用児童のご両親の理解あってこそではありましたが、分からない用語が出てくると、通信教育部の同級生にインターネット上のコミュニティを通じて教えてもらうことありました。
それでも親御さんには、「障害児としてではなく、一人の人間としてうちの子のこと考えてくれる」として評価してもらっていたので、今のスタッフにも、「何よりもまずは対等な人間として子どもたちと絆を作ってほしい」と伝えています。資格を持っていることよりも、子どもを知ろうとしてくれるスタッフたちは、私にとって心強いチームとなっています。

Qそれでは、現在の在校生のみなさんへ一言お願いします。
私が在校していたときとは状況も変わってきてると思いますが、ぜひスクーリング科目をうまく活用してほしいと思います。グループセッションで多様な意見を聞いたり、発表する機会は私にとってとても重要で必要な時間だったと思います。
社会福祉士を目指す方には、福祉だけのことではなく、経営やマネジメントという視点も大切にしてほしいです。私も社会福祉士として何ができるのか自分に問い続けてきました。その答えの一つとして、社会福祉士の経営する中小企業を作っていきたいと考え、実践しています。福祉支援者側の生活を守ることも、ソーシャルワークの一つだと思っています。
今後は独立していける社会福祉士が地域の中でどんどん必要になってくると感じています。そのためにも、経営的なマネジメントをしっかり学んでください。

<ミニトピックス>~障害者自立支援法下における
児童デイサービスの現状~

障害者自立支援法は、「障害者及び障害児がその有する能力及び適性に応じ、自立した日常生活又は社会生活を営むことができる」ようにすることを目指し、平成17年に施行された。
その内の制度の一つである児童デイサービスは、障害を持つ子どもへの支援を目的としている。平成23年1月時点では、全国:1979、愛知県:171、半田市:4の事業所がサービスを提供しているという。(参照:WAM NET「ワムネット」)
事業はⅠ型とⅡ型に分かれ、Ⅰ型では未就学の乳幼児を対象とし、日中に施設へ通って支援を受ける。Ⅱ型では小学生以上から18歳までを対象とし、学校が終わった放課後から夜までの時間を、契約している施設で過ごす形となっている。
どちらも、集団の中で生活していく力や日常生活を営むための力を養っていくことを目的としているが、現状としては、ただ子どもを預かる場となってしまっている場合もあるという。特にⅡ型の場合は、専門資格を持つ管理者を置けば、現場の支援は無資格者でもできるため、サービスの質に差を生みやすくなっている。
他にも様々な課題を抱えていた児童デイサービス事業は、平成24年4月以降、対象上限年齢が18歳から20歳(就学者に限る)へと変更され、夏休みもサービスを利用できる事業を創設するなど、現行制度では不足しがちな学齢期の子どもへの支援を充実していく予定となっている。

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