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福祉職×看護職 卒業生対談

仕事に生きる福祉の知識、学んで広がった視野

Q明星准教授:学ぶことで何が変わりましたか?特に役立っているものは?

安藤 健一(あんどう けんいち)

川村 大地(かわむら だいち)
3年次編入学
熊本県在住。高校卒業後、福祉の専門学校へ進んで介護福祉士の資格を取得。特別養護老人ホームで介護士として経験を積み、ケアマネジャーの資格を取得。ケアマネ業務に移行して1年後に日本福祉大学に編入し、卒業と同時に社会福祉士の資格を取得した。

松元氏:福祉に関する質問にもある程度答えることができるようになったので、患者さんに安心感を持ってもらえるようになったと思います。
卒業直前に病院を変わったのですが、前の病院では看護職が大学で福祉を学ぶケースは初めてで、同僚にも頼りにされました。
具体的に最も役立った科目は公的扶助論で、学んでよかったです。
また、児童福祉などの未知の分野に触れることで、まだまだ知らない世界がたくさんあると知り、視野が広がりました。

川村氏:前はできなかった専門職としての対応が今はできていると感じます。
自己覚知(※1)やバイスティックの7原則(※2)、逆転移(※3)など、学んだ専門知識が相談援助の際にとても役立ち、意識することで自分の感情を客観的に見てコントロールできるようにもなりました。専門職として不適切な事例で、自身の祖母に重ねる対応が挙げられた時、自分がまさにそうだったと気付いたシーンもありました。

(※1)自己覚知:自分自身を理解すること。他者の理解に必要とされる
(※2)バイスティックの7原則:対人援助にかかわる援助者の行動規範
(※3)逆転移:カウンセラーがクライエントに特定の感情を持つこと

明星准教授:卒業や資格取得による変化はありましたか?

松元氏:卒業したことは、やった!という達成感と満足感、そして自信になりました。

川村氏:社会福祉士、大卒の資格を得たことで給与面の待遇がアップしました。今度から社会福祉士の資格手当もつくことになりました。

互いの専門性の理解、情報・知識の共有で
多職種連携はもっとよくなる

Q明星准教授:医療と福祉の連携のニーズが高まっており、お二人がいるのはまさにその現場。
医療側、福祉側へ望むことは?

松元氏:看護職は患者さんの情報をたくさん持っているので、その声にもっと耳を傾けてほしいですね。
施設入所なども普段の生活、状態をよく見て、できるだけその人に合った選択をしてほしいです。

川村氏:考え方でぶつかることが多く、たとえば夜寝られない人がいた場合、医療では薬を用いますが、僕らは一日のリズムを整える、ベッドの環境を改善するなど、生活を見直します。
生活、福祉の視点、その理解を医療側にも持ってもらえたらと思います。

明星准教授:逆の立場ながら、“人”を見てほしいというのは共通していますね。よりよい連携には何が必要だと思いますか?

松元氏:まず、看護職にも福祉の知識があれば、院内のソーシャルワーカーにつなぐ時もスムーズです。
そして大事なのは、1人の人を支える、その将来、命を預かるチームとして、積極的に関わり、情報・知識を共有することだと思います。大学で学ぶ中で感じたのは話し合いの重要さ。話し合うことでより良い関係が築けます。
また、発言には根拠が必要で、その基になるのはやはり正しい知識です。それがあれば新しい提案もできます。医療と福祉の両方を知っているからこそ生まれる見方や提案もあると思います。

川村氏:協力してよい支援を目指すコンサルテーションの視点を持つことではないでしょうか。
福祉系資格のケアマネは医療系が弱いとよく言われますが、必要なのは最低限の、通訳を介さず話せる位の医療の知識で、詳しいことは専門領域に任せればよいと思います。むしろ互いの専門性を理解し、尊重し合えばうまく連携できるのではないでしょうか。
実感として最も難しいのはドクターとの連携ですが、最近では協力的なドクターも増えてきて、ケアマネも努力していかなくてはと思います。
その意味で福祉職も専門性を磨くことが必要。僕自身、専門的な知識を身に付けたことでしっかり意見が言えるようになりました。
さらに多職種連携について学べたことで、その意識も高まりました。

明星准教授:患者さんや施設利用者さんに寄り添いながら、医療と福祉を結ぼうとする奮闘が始まっているようで、心強い限りです。
大学で学んで得たものが単なる知識に留まらず活用されていることも伝わってきました。

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