日本福祉大学学長 加藤 幸雄

本学通信教育部は、2001年にスタートし、10周年を迎えました。ユニバーサルアクセス時代の通信教育ということで、医療や福祉現場で働く人を中心とした再学習や、福祉専門職へのチャレンジに寄与できるということを重視してきました。
そして、ICTの時代ということをふまえて、ネットを通じて効率よく学べることを重視しました。添削に時間をとるのではなく、ネット上で即時に応答し、アチーブメント式で自ら学習到達度を確認しつつ、ネット試験ができるようにしました。同時に、通信教育の弱点であった孤独とモチベーションの低下を防ぐため、全国でスクーリング会場を増やし、地域学習会を組織し、ワークショップ形式の学びを推進しました。オンデマンド教材の充実にも力を注ぎ、学生の学びやすさにこだわっています。
通信教育はいま、全体としては減少していますが、本学では年々増加傾向にあり、在学学生は7,400名を超えました。卒業できなくて滞留するからではありません。卒業率は通信の全国平均をはるかに上回り、約50%にも上ります。また、多くの方が目標とする社会福祉士等の国家試験合格者数や合格率は全国トップクラスであり、これまで全国一位が続いていた通学部門を上回るまでになりました。
これからの30年を視野に入れると、元気な高齢者が多数働き、介護や後見が必要な人が飛躍的に増える時代です。人生90年、認知症400万人に象徴される時代です。それは、社会福祉をはじめ、広がる「ふくし」を支える「新しい公共」が広がり、福祉の専門職の必要度が増すことを示唆しています。
本学は、「TEAM、福祉力。」を標榜しています。互いに学び合い、支え合う気風を持った福祉の専門職をさらに輩出し続けるように努めたいと思っています。
日本福祉大学学長
加藤 幸雄(かとう さちお)
1970年名古屋大学教育学部卒業、家庭裁判所調査官を経て1988年日本福祉大学赴任。臨床心理学、とくに非行・青少年心理、司法福祉等の研究に携わる。学生部長、学長補佐・総合企画室長・学園常務理事、副学長・学園常任理事、通信教育部長等を歴任し、2009年に学長に就任。
福祉経営学部長 雨森 孝悦 教授

通信教育は、学生同士が直接顔を合わせることが少ないという宿命を持っています。これは仕方のないことですが、だからこそスクーリングなどの出会いの機会があれば交流を持ちたい、という積極性が通信の学生にはあります。最近では「無縁社会」などと言われ、お互いの縁を大事にしないという風潮がある中で、学生たちが新しい縁を結んでいるのはとてもすばらしいことです。
学生といっても大多数が社会人ですから、福祉・医療関係はもちろんのこと、IT関係に強い人、地方自治体の業務に詳しい人、障害児教育の経験を持つ人など、その道の専門家が多く在籍していますので、新しく起業しようと思ったり、悩んだりしたときにはアドバイスがもらえます。在学中に培ったネットワークは卒業後も続き、一生の宝となります。私は実際にそうした人脈を活かしながら活躍している卒業生を何人も知っています。
本学の通信教育部は、卒業率が高く、資格試験の合格率も高いですが、これは多くの学生が仕事や家庭との両立に苦慮しながらも、「眠くてもあと一行書く、一章読む、一問解く」という努力をして勝ち取った結果に違いありません。目標を明確にし、積極的に学習に打ち込み、卒業するまであきらめない、という気概のある人は、ぜひ本学通信教育部の扉をたたいてみてください。
福祉経営学部長
雨森 孝悦 教授(あめのもり たかよし)
1975年大阪大学経済学部卒業。学術修士(大阪大学大学院人間科学研究科)。国際協力推進委員会、日本国際交流センター、とよなか国際交流協会などで民間の国際協力・交流に従事するとともに、非営利セクターの国際比較研究にも従事。2001年日本福祉大学に赴任以来、通信教育部に携わる。2008年より現職。
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