精神・発達障害者の理解と共働
2013年の障害者雇用促進法の改正により、2018年から精神障害者が、法定雇用率の算定基礎に加わることになった。したがって、段階的に企業の法定雇用率が上昇することから、精神障害者の雇用が喫緊の課題となっている。その一方で、2019年度のハローワークにおける新規の就職件数は、精神障害者が全障害者のなかにおいて、半数以上を実質的に占めている。とはいえ、精神障害者の職場定着率は、きわめて厳しい状況にある。なお、 2011年の障害者基本法の改正により、発達障害者が精神障害者に含まれることになった。よって、精神障害者の範囲には、発達障害者、さらには、高次脳機能障害者も含んでいる。他方、近年うつ病等を患いながら、勤務を続ける者や、職場復帰を目指す者も多い。これらのことからも、職場で精神・発達障害者と働くことについて、知識や技術を持つことは、重要なこととなる。また、職場管理の立場の者にとっては、法定雇用という側面のみならず、精神疾患を生み出さない会社づくり、という点からも意義深い。以上のことをふまえ、本講義では、各々の学生が主体的参加のもと、まず、テーマについて考え、事前レポートを提出することから始める。そして、グループワークで深めることによって、精神・発達障害者のニーズ把握、共働のあり方等をはかる。また、精神・発達障害を持っている者の生の声を聴く機会も設ける。これらを通して、本講で、職場において精神・発達障害者と共に働くことの意味と意義、さらには、実践的な方法等について学ぶことを目的とする。
●精神科を持つ病院や福祉施設で精神保健福祉士として勤務した経験のある教員が、精神保健福祉に関する講義を行なう。
科目名 | 精神・発達障害者の理解と共働 | 単位数 | 2単位 | 科目形態 | スクーリング科目 (クラス制科目) |
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担当教員 | 青木聖久 |