多様なニーズに応える特別支援教育
特別支援教育は障害や病気の状態にある子どもだけではなく、すべての子どものニーズに応える指導と支援を展開している。2007年に特別支援教育は本格的に実施され、教育現場では、福祉や心理の専門職と協働し、また地域の施設とも連携しながら、幼児期から学童期を含む子どもを対象とした取り組みを展開している。保護者支援もまた重視されている。そして今や、その支援のかたちは全人的であり包括的な指向性をもつ。さらに特別支援教育に織りなされる構成要素には社会的脈絡があり、「サラマンカ宣言」、および国連採択の「児童の権利条約」や「障害者の権利条約」、 WHO総会採択のICF(国際生活機能分類)など、子どもの人権やグローバルな動きにも敏感である。そして、子どもたちがともに育ち、ともに学ぶこと、そして未来の共生社会を意識しながら、インクルーシブ教育、基礎的環境整備、合理的配慮を具現化するための努力が重ねられている。本講義では、上記の内容を対象とする。とくに日本の現代的課題として、病気、障害、貧困、言語、文化、LGBT(SOGI)などの「いま」を取り上げ、教育現場で、またチーム学校として校内外の専門職が連携する「必要な支援」と「適切な指導」について、制度と実践を通して知識を広め、理解し、そして検討する。
科目名 | 多様なニーズに応える 特別支援教育 |
単位数 | 2単位 | 科目形態 | スクーリング科目 |
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担当教員 | 小野尚香 |