
現場に長く務めている人こそ、学ぶ機会を持つことは大切だと思います。
2009年4月4年次編入
2011年3月卒業
社会福祉法人六踏園 調布学園(児童養護施設)勤務
社会福祉士国家試験合格
さまざまな事情から、家庭で暮らせない社会的養護を必要とする幼児から、高校生を
育てていく児童養護施設の指導員です。具体的には、宿直勤務に入り、家庭に代わって、長い年月をかけて、子どもたちの成長を見守り、家庭復帰や、施設からの社会的自立を働きかけていきます。
今の立場としては、長く働いているので、よりよい養護をしていくために職員集団づくり、会議運営等の責任が問われ続ける立場にあります。若い職員たちに経験に基づいてだけの狭い話ではなく、広い視野に立ちながら、体系的な学習を基礎とした意見交換をしていくことを目指しています。
自分が福祉系の大学を卒業して30年が経っていました。その間に社会福祉士の国家試験制度ができましたが、受験するためには再度学校での学習が必要でした。学びたいという気持ちはありながらも、育児や宿直勤務もある仕事をしながら学習するのはとても難しかったんです。そうして何年も経ってしまい、資格取得への意欲も少しずつ薄れていったのですが、同じ職場の30代女性が社会福祉士の資格を取得したと聞いて、子どもも成人していましたし、自分ももう一度勉強しようと思いました。
不規則な勤務なので、宿直の時は勤務前の午前中に、日勤の時は自宅に帰って家事などを済ませた後学習していました。まとまって学習する時間がなかなかとれないので、オンデマンドのようにいつでも授業が聞けるシステムは良かったです。
苦労した点は、土日が休みではなかったので、その調整ですね。スクーリングの日程は前もってわかっているので優先して休みを取るようにしましたが、科目修了試験の日を全て勤務変更することは難しかったので大変でした。
科目修了試験は同じ科目は年に2回まで受験できますが、1回目の時はわからないところで考え過ぎてしまい、全部終わらないまま試験時間が終わってしまって(笑)。2回目はとにかく全問終わらせようと思いました。
若い時に大学で学んだときはまだ支援とか援助という言葉がありませんでした。言葉や法律だけでなく考え方も大きく変化しています。例えば、昔であれば障害を持っている人を手助けすることで障害者権利を守るという考え方でしたが、今では障害を持っている人を区別することなく一緒に社会を構成していくという「インクルージョン」という考え方が主流になっています。こういったことを改めて学べたことは非常に大きかったと思います。また、資格科目でレポートを作成した時に、長く働いているので何となく書けてしまったところがあったのですが、先生はそこを見抜いて良い評価はもらえませんでした。たとえ拙い内容であっても自分でデータを集めて苦労して書いた方が良い評価が得られました。これだけでもレポートを添削してもらった意味があったと思いました。また文章の書き方や発表の仕方などにおいても、ポイントを簡潔にして、何を伝えたいのかを明確にすることなどを学ぶことができました。
自分が普段関わっている「児童福祉」だけでなく「高齢者福祉」について学べた点も良かったですね。自分の親がそういった対象になってきてますし。福祉関連の仕事をしていない人も介護保険などの身近な制度の知識を深めることができると思います。
秋の国家試験対策講座を受講したのと、模擬試験を受験しました。対策講座に参加したことで先生や周りの人たちに刺激されて「勉強しなくちゃ!」と思いました(笑)。あとはひたすら過去問をやりました。若い人と違って暗記するのは大変なので繰り返すのみでした。
学んだことを経験にプラスして、子どもたちへの対応や、職員集団づくりをはじめとした、施設のマネジメントに活かしていきたいですね。施設内にとどまらず、社会的に児童福祉の専門家としての役割を広げていきたいと思っています。
昔学んだ知識や経験だけでなく、社会福祉の新しい法律や制度、社会状況の変化を学ぶことも必要です。私たちの年代は後輩の育成という立場にもあるため、現場に長く務めている人こそ、学ぶ機会を持つことは大切だと思います。忙しさに負けずに頑張ってください!

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